【歯のコラム】最後に歯科受診したのはいつ??〜メインテナンスの重要性〜
最後に歯科受診したのは・・・
1年以上前の方は要注意です!!
「生涯、自分の口からおいしく食事をしたい!」と思われいている方は、ぜひメインテナンスを受けられてください。
自覚症状はない。だけどお口の状態は隠れたリスクがいっぱい!
歯を失うリスクの主な原因は『歯周病』『虫歯』『破折』があげられます。
歯周病
歯を支えている周囲の組織(顎の骨、靭帯、歯ぐきなど)が破壊されてしまう病気です。
虫歯がないきれいな歯でも、それを支えている組織がなくなると抜けてしまいます。
自覚症状は「中程度(顎の骨の吸収が進行している)〜重度(歯が抜ける手前)」になるまでほとんどないのが特徴です。
痛みや不快な症状は特にないため自分自身で気が付きにくいです。
原因はプラーク(歯垢)や歯石(プラークが固まったもの)に住み着いている歯周病の原因菌です。
この菌が悪さをして、歯ぐきなどに炎症を起こしてしまいます。
炎症がおきると「口臭」の原因にもなってきます。
歯周病は「独特な口臭」を強く出す原因になるにも関わらず「自分では気が付かない口臭」になっていることも多く、知らずに他人へ不快感を与えてしまっていることも。
「歯磨きをした時に出血があるかな」「人から口臭を指摘された」「寝起きの口が粘っこい」などの状態は歯周病が進行している可能性があります。
気が付きにくい病気であるため、歯科医院でチェックをしてもらうことは大切です。
また、過去に歯周病と診断されたことがある方も要注意です。
歯周病治療のゴールは「安定した状態を保つこと」であるため、油断すると再び進行していく可能性があります。
進行させないためにも日々のセルフケアと定期的な歯科医院でのメインテナンスでお口の中の細菌を減らしていくことが重要です。
自覚症状はないが歯周病が進行していた状態
虫歯
よく知られている歯の疾患です。
虫歯の菌により、歯が溶けてしまい穴があいてしまう病気です。
歯の表面のごく初期の虫歯は痛みを感じることはなく、小さく削って埋めるか、削らずに経過を見守ることもあります。
【経過を見守っている虫歯の例】
ごく初期の虫歯があります。この時、全く症状はありません。
3ヶ月後 大きな変化はありません。
さらに3ヶ月後 変化はほとんどなく、まだ経過を見ても問題ない範囲です。
しかし進行が進むと、歯の神経まで通じる管が伸びているところまで穴があいてしまうために冷たいものがしみるなどの症状がでてきます。
このような状態のときは見た目以上に大きく歯の中で虫歯が進行している可能性が高くなります。
表面からはわかりにくい虫歯の状態
さらに進行すると歯の神経まで虫歯が進行してしまい、悪い時には化膿し、神経を取らないといけなくなる可能性も。
神経を取ることは歯にダメージが大きく、将来的に「歯の根が割れる」など抜歯をしなくてはいけない状態になるリスクが高まってしまいます。
歯の根っこにヒビが入って抜歯をすることになった例
治療した歯は全く治療をしていない歯に比べて再び虫歯になったり、より悪化するリスクが高いので、できるだけ初期の段階で適切な診断を受けることが大切です。
自覚症状がある前に虫歯を見つけ、適切な治療やケアを行ってくことは歯の寿命に大きく関与してくるのです!!
破折
歯に強い力がかかることにより、歯にヒビが入ることがあります。
そのヒビから虫歯の菌が中に感染してしまうと急激に進行していまうこともあります。
詰め物のそばにヒビが見えます。
詰め物を除去すると、中までヒビが到達し、虫歯が進行していました。
詳しくは「こちらの記事」をご参照ください。
また歯の根が割れると抜歯をしなくてはいけない状態になります。
上記「虫歯」のところで記述したように、神経を取った歯はそのリスクが高くなります。
骨格的に噛む力がもともと強い方、または日々の歯ぎしり、食いしばり、無意識の歯の接触癖がある方、詰め物、被せ物や入れ歯など治療をした歯がある方は、歯のすり減りなどで噛み合わせのバランスを崩しているかもしれません。
定期的に歯科医院でチェックをしてもらう必要があります。
まとめ
お口の状態は自覚症状がなくても悪くなっている可能性があります。
初期の段階で治療やケアができると最低限のダメージで抑えられる可能性が高いです。
お口の中は自分自身では見えないところだらけ!
痛くなくても歯科受診で今の状態を把握しておき、適切な処置やメインテナンスを続けていく事は、生涯美味しくご飯を食べるためにとても大切なことです!
ぜひ定期的にメインテナンスを受けましょう✨